ネズミ講とマルチ商法は違うの?
日常生活の中で これって「ネズミ講?」って思うことがあります。
しかし、「マルチ商法」と聞いても「ネズミ講?」と思う人も多いと思います。
果たして「マルチ商法」=「ネズミ講」なのでしょうか?
目次
1.マルチ商法とは
1-1.マルチ商法(正式には「連鎖販売取引」)
●「連鎖販売取引(特定商品に関する法律、第33条で定義される販売形態)」は「マルチ商法」のほかに、「ネットワークビジネス」や「MLM(マルチレベルマーケティング)」といった呼ばれ方もします。
●マルチ商法は会員が新規会員を誘い、その新規会員がさらに別の会員を勧誘する連鎖により、階層組織を形成・拡大する販売形態。
●「連鎖販売取引(特定商品に関する法律)」の販売形態
•物品の販売(役務の提供など)事業
•再販売、受託販売、販売のあっせんをする者
•定利益(紹介料・販売マージン・提供など)が得られると誘引
•特定負担(入会金・商品購入費・研修費などの名目で何らかの金銭的な負担)を伴う取引
●「マルチ商法(連鎖販売取引)」は違法ではありません。
2.ネズミ講とは
2-1.ネズミ講(正式には「無限連鎖講」)
●ねずみ算式に加入者を集め、金銭目的で人を勧誘し、マネーゲーム的な集金システムを悪用した詐欺。
●「無限連鎖講」の定義
組織の会員になるには(紹介者への)金品の支払いが必要であり、自分が会員になると次は1人会員を増やすごとに、紹介料として「一部の金品」を得ることができる。
親会員から子会員へ、子会員から孫会員へと無制限に増殖させていき1番上の親が最も儲かるシステム。
●日本で「ネズミ講(無限連鎖講)」は、法律によって禁止されています。
「ネズミ講」を開設・運営することはもちろん、「ネズミ講」に加入することや加入することを勧誘すること、これらの行為を助長する行為も禁止されています。
•無限連鎖講を開設・運営した場合「3年」以下の懲役、もしくは「300万円」以下の罰金
•反復継続的に無限連鎖講に加入することを勧誘した場合「1年」以下の懲役、もしくは「30万円」以下の罰金
•無限連鎖講に加入することを勧誘した場合「20万円」以下の罰金
(1回勧誘しても違反が成立する)
3.ネズミ講は違反で、マルチ商法は違反ではない
一般的には「マルチ商法」も「ネズミ講」も、ピラミッド型に組織が構成され、一番上の人が大儲けしていると思っている人も多いと思います。
「マルチ商法」と「ネズミ講」の類似点は多いのですが、違う点もあります。
3-1「マルチ商法」の特徴
●商品の取引(販売など)を目的としている。
●商品価格のみならず(他社を勧誘することにより)利益が入ってくること含めて勧誘する
●加入する際は特定の負担(商品の購入)が必要
●成績に応じてランクや収入があがる仕組み。
収入が得られる範囲が決まっている。(例えばひ孫会員までとか)
●収入が得られる範囲が決まっているため、早くはじめても後からはじめても収入には関係ない。
●合法である
3-2.「ネズミ講」の特徴
●商品に販売が目的ではなく「金品の受け渡し」が目的
●会員費の1部が自分に、残りがメンバーに配分される。
●早く始めた人の方に収入が多い。
3-3.「マルチ商法」と「ネズミ講」の類似点
●組織がねずみ算式に拡大する、組織形態が似ている。
●紹介で広がっていく。
●勧誘方法が似ている。
「マルチ商法」と「ネズミ講」はとても似ているところが多いです。
「マルチ商法」は厳しい規則を課せられた上で違法とされていないと考えてもよいかもしれません。
3-4.違法な勧誘とは
●勧誘目的だと伝えないままアポを取る
●絶対に儲かるなどの誇大表現を使う
●強引で迷惑な勧誘をしている
●1度断ったのに、また勧誘してくる
4.合法な「マルチ商法」
合法で「マルチ商法」を行っている皆さんも知っている会社があります。
4-1.日本アムウエイ
もともとはアメリカで創業された会社です。
「マルチ商法(連鎖販売取引)」の形態で、日用品を販売するメーカーです。
アムウエイと契約する登録メンバーの1人1人による販売網を増やす仕組みを取っています。
4-2.三基商事=ミキプルーン
ミキプルーンは量販店や薬品店では販売されず、販売する代理店を「マルチ商法(連鎖販売取引)」で集めます。
「マルチ商法」は違法ではないのですが、勧誘方法に問題があったり・会員費や商品が高額だったりした場合は実質「ネズミ講」と同じになりえます。
そのほかにも 化粧品メーカーやネットワークビジネス・MLM(マルチレベルマーケティング)などで 合法に行っている会社はあります。
楽かつ簡単に儲かる話はない。きっぱり断る勇気が必要ですね。
5.まとめ
自分だけは大丈夫と思わず、簡単に儲かる話がきた時にはしっかり「マルチ商法」か「ネズミ講」かを頭に入れて考えてください。
あれ?と思ったら人に相談する、もしくは消費者庁などに連絡するのもいいかもしれません。