犬の認知症の症状は?どう対応すればいいの?
ペットの高齢化が進み、犬や猫も認知症にかかります。
愛犬の認知症を早期発見できるか、認知症の愛犬のケアをどうすればいいのか。
認知症になる前に、予防はできるのでしょうか。
目次
1.犬の認知症をチェックする
下記の項目に当てはまる症状はないですか?
□頭を壁などに押し付けたまま動かない
□狭い場所に入りたがり出られなく(後ずさりができない)
□部屋の中を歩き回ったり、グルグルと廻ったりする
□生活のリズムが昼夜逆転する(昼に寝ていて夜に起きる)
□飼い主の指示を無視する
□名前を呼んでも反応しない
□歩いている途中に、ものにぶつかる
□夜中に吠えたり、鳴いたりする
□食欲旺盛で下痢もしないのに痩せていく
もしかして認知症かと感じたら、1度獣医師に相談してください。
年だから仕方ないと放っておくと、治る病気も見過ごしてしまいます。
*脳腫瘍や水頭症の症状は認知症の症状にとても似ています。
2.認知症のケア
2-1.食事
特に食べづらそうにしていなければ、食事に内容を替える必要はありません。
何度も食事の要求をするようでしたら、1回の量を減らし回数を増やしてあげましょう。
体調に合わせて食事内容を替えるには「犬の体調に合わせた介護食6種」を参考にしてください。
2-2.生活環境
壁に頭をぶつける、狭い所に入りこんでバックで出られないなどが多いので、リビングに円状のサークルを置いて、昼間はサークルで過ごしてもらうのもいいでしょう。
子供用のビニールプールを使うことや、サークルにウレタンマットを取り付けてケガの予防をしましょう。
1日中見守っていることはできないので、サークルに入れておくと安全な空間なので飼い主も安心です。
2-3.夜鳴き
夜鳴きは意外に響きます。近所迷惑にならないようにあらかじめ近所に「認知症」の事情を話したうえ、昼と夜の逆転生活をさせないようにしましょう。
昼間に寝ていたら刺激をあたえ起こし、日光浴をさせたりして夜は眠るようにしましょう。
また、不安から夜鳴きをすることもあるので、添い寝なども有効です。
あまり気になるようでしたら、獣医師に相談してみるのもいいでしょう。
2-4.身体の衰え
①老いで目や耳が悪くなると、急に触れられることを怖がります。
怖いがために攻撃的になり、噛みついたりすることもあります。
②足腰が弱くなっても外でトイレをしたがる犬もいます。
元気なうちから室内のペットシーツで、できるように習慣づけておくことも大切です。
また犬用のオムツを使うと楽なのですが、長い闘病になると結構な費用の負担になりす。
人間用のオムツにしっぽ用の穴をあけて、使ったりする飼い主もいます。
オムツとペットシーツを使い分けられると、犬も自分が排尿した感覚がもてます。
③認知症になったからといって家に引きこもらずに、歩ければ今まで通り散歩にでましょう。
足腰が弱っていればカートに乗せるなどし、散歩をすることで適度な刺激をあたえましょう。
3.認知症予防
3-1.酸化ストレス
犬の認知症は老化により脳細胞が正常に動かなくなり、神経伝達の異常が起こることで認知力・反応力が低下してしまいます。
認知症の原因の1つに「酸化ストレス」があります。
「酸化ストレス」とは、活性酸素と抗酸化物質・抗酸化酸素のバランスで「酸化」は何らかの分子に酸素原子が結合することです。
「酸化」は体内で常に起こっていて、酸化によって細胞が傷つけられることが「酸化ストレス」です。
*活性酸素と抗酸化物質は「免疫力と抵抗力」を参考にしてください。
*活性酸素は必ずしも身体に有害ではありません。
白血球は活性酸素によって感染予防の大切な役割をします。
末梢血管の血流の確保や細胞の分化やシグナル伝達にも関係します。
活性酸素の除去というより、「抗酸化力」を高めることが大切だといわれます。
3-2.散歩
犬にとっては散歩で匂いを嗅ぐことも刺激になります。
いつもの散歩コースを変えるだけでも、好奇心がわき脳に良い刺激をあたえます。
また、ほかの犬と触れ合うことも刺激となります。
3-3.スキンシップ
犬の体をマッサージすることで血行がよくなります。
犬は触れられることを喜びますので、優しく触れて撫でるだけでも、脳に対して刺激があるので効果があります。
3-4.サプリメント
DHA(ドコサヘキサエン酸)やEPA(エイコサペンタエン酸)をサプリメントであたえることも認知症には有効です。
また、塩分の少ない煮干しなどを、おやつとしてあげるのも効果的です。
4.まとめ(認知症になった犬に対して)
認知症になった犬の世話は本当に大変です。
犬も人間と同じように早期発見・早期治療が重要です。
今まで出来ていたことが出来なくなり、犬も不安になります。
しかったりせず、犬が一番安らげる場所は飼い主の側なのです。
飼い主は一人で頑張らずに、家族やペットシッターに助けをもとめ、飼い主は笑顔で接してあげられるようにしてあげてください。
気分転換などを上手にして、一人で頑張りすぎないように心がけてください。
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