骨粗しょう症にならないための骨密度

 

年齢を重ねていくと骨密度が低くなり、骨粗しょう症になる人が多くなります。

骨粗しょう症になると、骨折や寝たきりにつながってしまうことがあるので、骨粗しょう症にならないように原因や予防について知っておきましょう。

 

 

1.骨粗しょう症とは

 

 

骨粗しょう症とは骨密度が低下し、骨がもろくなって骨折をしやすくなる病気です。

体の中の骨は、新たに作られる骨形成と溶かして壊される骨吸収を繰り返しています。骨粗しょう症はこのバランスが崩れて起こります。

多くは高齢の女性にみられる病気で、骨粗しょう症の患者全体の80%が女性なのです。

骨粗しょう症は、骨がもろくなるので軽い転倒でも骨折し、咳やくしゃみでも骨折してしまうこともあります。

自覚症状がないため、骨密度の検査を受けないとわかりません。定期的な検査を受けることが大切です。

 

 

2.骨粗しょう症の種類

 

 

骨粗しょう症の主な種類

・原発性骨粗しょう症

原因となる明らかな疾患などはなく、加齢・生活習慣の乱れ・閉経などが原因で起こる骨粗しょう症です。

高齢になると、骨を形成するスピードが落ち骨密度が低下します。

特に女性の場合は閉経によって、女性ホルモンのエストロゲンが減少することで発症しやすくなります。

原発性骨粗しょう症が、全体の骨粗しょう症の約90%を占めています。

 

・続発性骨粗しょう症

骨を弱くする原因となる疾患や薬の影響によって、二次的に起こる骨粗しょう症です。

副甲状腺機能亢進症(バセドウ病・クッシング症候群など)、性腺機能低下症などの内分泌系の疾患や運動器・内臓疾患および糖尿病などの生活習慣病が原因で発症しやすくなります。

また、ステロイドの長期服用も骨の形成を促すホルモンの分泌を減少させるので、骨粗しょう症を発症することもあります。

 

・特発性骨粗しょう症

原発性や持続性のように加齢や疾患が原因ではなく、突発的に発症し急激に進行する骨粗しょう症です。

この突発性は妊娠や授乳によって一時的な骨粗しょう症で、胎児へカルシウムを供給するため母体のカルシウムが減少して発症します。

一時的な骨粗しょう症ですが、産前産後に長引く腰痛や骨がもろくなって、腰椎圧迫骨折なども少なくありません。

 

骨粗しょう症の進行

・初期

無症状で初期の段階は進行が遅いので、自覚症状がほとんどありません。

 

・中期

骨粗しょう症が進行すると、骨密度が低下し骨がもろくなります。

・身長が縮んだ感じがする

・背中や腰が曲がってきた感じがする

・立ち上がる時など背中や腰が痛む

 

・後期

さらに進行すると、軽い負担や転倒で骨折をします。

強い痛みを感じる・うずくような痛みに苦しんだり、股関節の骨折が原因で要介護状態になることがあります。

脊髄圧迫骨折の場合は、痛みを感じても1週間ほどで徐々に痛みが消えたりするので注意してください。

 

 

3.骨粗しょう症による骨折しやすい部位

 

 

・腕の付け根(上腕骨近位部)

・背中(脊椎椎体)

・脚の付け根(大腿骨近位部)

・手首(とうこつ遠位端)など

 

大腿骨近位部や脊椎圧迫骨折すると寝たきりになりやすく、大腿骨近位部の骨折の原因は90%以上が転倒によるものなため、転倒を防ぐことがとても大切です。

また、骨粗しょう症は1か所折ってしまうと、周辺の骨にも大きな負担がかかり連鎖的な骨折を招く恐れがあります。

 

 

4.骨粗しょう症の治療

 

 

骨粗しょう症の治療は、内服薬や注射・生活指導などの治療を行います。

骨粗しょう症の治療は、食事・運動・主な治療となります。

 

・治療薬

病気の進行に合わせて、治療薬が異なります。

・骨吸収を抑える薬

骨が新しく作られる前に古い骨が壊されるスピードが速いと骨粗しょう症になるので、骨吸収を穏やかにし骨密度を上る薬を使用します。

 

・骨形成を促す薬

骨形成を促すことで、新しい骨を作りやすくする薬を使用します。

 

・食事療法

薬物を使用したうえで、普段の食生活を見直します。

食事療法ではカルシウムを摂取し、バランスよく栄養素をとることが大切です。

 

・1日あたりの成人のカルシウム摂取量

男性  700~800mg

女性  650mg

 

・カルシウムが摂取できる食品

牛乳・乳製品  (プロセスチーズ、ヨーグルトなど)

緑黄色野菜   (小松菜、青梗菜など)

大豆・大豆製品 (焼き豆腐、かんもどきなど)

小魚      (ししゃも、干しエビ、ちりめんじゃこなど)

いりごま

 

また、カルシウムを吸収しやすくするビタミンDと骨の形成で重要となるビタミンkなども摂取することが大切です。

・ビタミンD

魚類

キノコ類(しいたけ、しめじ、まいたけ、えのきなど)

*ビタミンDは日光(紫外線)の照射が活性化するのに大切です。

 

・ビタミンK

納豆

緑色野菜(かぼちゃ、アスパラ、小松菜、人参、ブロッコリー、ほうれん草など)

 

・運動療法

運動に取り組むことで、骨密度の減少を防ぎます。

骨に負担をかけることで刺激となり、骨にカルシウムが定着しやすくなり、血流がよくなることで骨を作る細胞が活発になります。

下半身のトレーニングでは、転倒を防ぐ効果が期待できます。

骨粗しょう症の運動として、スクワットや片脚立ちなどがあります。

 

さくらフィットネスクラブサルースさんの骨粗しょう症改善の運動

 

 

 

5.まとめ

 

 

年齢を重ねるごとに、私たちの体はカルシウムを維持できなくなっていきます。

そのため、自分自身での予防はとても大切なのです。

・転ばないように注意する

・カルシウムを十分にとる

・ビタミンD、ビタミンK、リンやマグネシウムをとる

・たんぱく質を適量にとる

・たばこ、アルコールを控える

・運動、日光浴をする

などを心掛けて、健康に年齢を重ねていきたいですね。

 

健康になるための腸内環境も参考にしてください。

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