猫にも糖尿病があるけどどのような病気なの?

 

 

猫に糖尿病?と思いますが、意外に糖尿病は猫がかかりやすい病気です。

人間の糖尿病の多くは生活習慣病ですが、猫の場合は高齢の猫の肥満の増加で発症が多くなっています。

 

 

1.猫の糖尿病とは

 

 

体の中の細胞は、ブドウ糖(グルコース)をエネルギー源にしています。

グルコースは食べ物に含まれていて、腸から吸収し肝臓や筋肉の細胞の中で連なった形をグリコーゲンという物質で保存されます。

そして必要に応じ、血液を通して他の部位に運ばれます。

このグルコースの血液中の濃度を、血糖値(血液中の糖の濃度)と呼ぼます。

この血糖値はインスリンという膵臓から出るホルモンで、空腹時には比較的に血糖値は低いものですが、低血糖値になり過ぎると痙攣が起きぐったりしてしまいます。

また血糖値が高くなると、尿の中に糖が捨てられてしまい体のさまざまな代謝に悪影響がでます。食べていても痩せるなどは、高血糖の症状になります。

インスリンが出なくなったり・効き目が悪くなるなど、いつも高血糖が続いて尿に糖が捨てられてしまうのが糖尿病です。

 

 

2.猫の糖尿病の原因

 

 

・食事

猫はもともと肉食動物のため、炭水化物の割合が多すぎると食後の血糖値が上がりやすくなります。

猫は通常の血糖値まで戻すことが得意ではないため、炭水化物の割合が多すぎると糖尿病を発症するリスクが高くなります。

*健康な体の中では、炭水化物を食べる糖を作るインスリンを使って細胞の中に糖を取り込む糖をエネルギー源とする

 

・肥満

肥満状態になると、糖分を細胞に取り込む役割をしているインスリンの働きが鈍くなり、高血糖状態が断続するため通常の猫の4倍以上の確率で糖尿病になりやすいといわれます。

 

・膵臓

膵炎になると、インスリンが生成されずらくなり糖尿病を発症することがあります。

猫は膵炎にかかりやすいので、注意が必要です。

 

・ストレス

日ごろにストレスが多いと、ブドウ糖を上昇させるアドレナリンやステロイドホルモン・環状線ホルモンなどの物質が作られ、代謝が行われることで血糖値が上がります。

高血糖の断続によって、糖尿病を発症するリスクが高くなります。

 

・遺伝、免疫疾患

遺伝や免疫疾患・ウイルス感染などが原因で、膵臓のインスリンを分泌する細胞が破壊されてしまい、体の細胞がインスリンに対して反応しにくくなるなどで発症することが多いといわれます。

 

3.猫の糖尿病の症状

 

 

 

・初期

初期症状では、比較的元気があるので気づきにくいです。

糖尿病を疑いやすい症状は、多飲多尿です。

多飲多尿の原因は、余分な血糖が尿と一緒に排出されるのに身体の水分が奪われてしまうため、脱水症状が起こり飲水量が増え尿の量も増えます。

また他にも疑われる症状は、食欲があるのに痩せていく症状です。

これは血糖を十分に栄養として取り込めないため、栄養要求が上がり食欲増幅します。

しかし、いくら食べても栄養不足が慢性的となるので、痩せていく症状がでます。

 

・末期

末期症状では、下痢・嘔吐・ふらつき・食欲低下・毛並みの悪さなどの症状がでます。

合併症のケトアシドーシスが出ると、危険な状態になります。

 

・ケトアシドーシス

原因は体の中で糖が取り込めず、糖の代わりに脂肪や筋肉をエネルギーに変えようとします。

とのときに、肝臓からケトン体と呼ばれる物質が分泌され、身体が酸性になるアシドーシスと呼ばれる状態になります。

この状態は、ケトン体によるアシドーシスをケトアシドーシスといい、身体にさまざまな異変を起こす原因となります。

症状は嘔吐・悪心・食欲不振などの症状がみられ、ケトアシドーシスの重度になると脱水・意識障害・血液循環不良またはショック状態に陥ることもあります。

ショック状態のケースでは助かる見込みが低いことがあるので、猫の異変に気が付いたら早急に獣医師の診てもらうことが重要です。

 

 

4.猫の糖尿病の治療

 

 

猫の糖尿病の治療は、血糖値のコントロールが主体です。

糖尿病が軽度の場合は食事療法と運動療法ですが、血糖値の管理が難しい場合は食事療法などを併用しながらインスリン投与や経口血糖降下薬などの投与を行います。

インスリン投与は毎日猫に注射をするので、可哀そうに思えますが猫はこれによって生きていくので重要です。

インスリンは量が多いと低血糖を起こして危険なので、必ず獣医師の指示通りに行います。

猫の場合はインスリンを使っても、徐々に量を減らしたりインスリン療法を終わらせる可能性もあるので、食事療法で減量することも大切です。

 

5.まとめ

 

 

 

猫はストレスを感じやすい動物なので、ストレスの原因を取り除いてあげることも大切です。

また肉食動物なので、今のごはんが脂肪や炭水化物が多くて肥満を起こしてないかを見直してみましょう。

猫のダイエットに関しては参考にしてください。

ロイヤルカナンさんから猫の運動のさせ方の動画がありましたので参考にしてください。

 

 

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