犬の肝臓病の食事の注意点

 

胆嚢の泥状のものが溜まることは、犬に多い病気です。

重症化してしまうと、肝臓トラブルの原因になります。

胆泥症は犬の胆泥症を参考にしてください。

 

 

1.犬の主な肝臓病

 

 

肝臓は、痛みを感じる神経がないため「沈黙の臓器」と言われ、気が付いた時にはかなり病気が進行していることが多いのです。

肝臓の役割は体内の毒素を分解し、栄養素の分解や貯蓄・血液の主成分の合成など、さまざまな機能があります。

肝臓が正常に働かないと、体のいろいろな機能に支障が起こります。

 

主な肝臓病

・急性肝炎

中毒や細菌・ウイルスが原因になる場合が多い。

 

・慢性肝炎

慢性的に肝臓の細胞に炎症が起きる。

 

・肝硬変

慢性肝炎が進行し、肝臓がほとんど機能しない。

 

・肝臓の腫瘍

肝臓にできる腫瘍。

 

・門脈シャント

血管の奇形により、肝臓を通らずに栄養分・アンモニアなどが全身に循環してしまう。

 

・銅蓄積性肝臓病

銅を適切に排除できず、体に蓄積してしまう。

 

 

2.犬の肝臓病の食事

 

 

肝臓病の食事というと、「低たんぱく食」「低脂肪食」と思う方もいると思います。

間違いではありませんが、肝臓の状態によって一律ではありません。

食事はとても大切なので、獣医師に確認することをお勧めします。

ここでは、胆泥症と一般の肝臓病の食事の注意点を確認しましょう。

 

・胆泥症の注意

胆泥症は、高脂血症・脂肪代謝異常症を併発するなど、脂肪の代謝トラブルを起こすことが多いので、食事の管理は最重要です。

胆泥症では「低脂肪」の食事が望ましく、粗脂肪10%未満のものが望ましいです。

また「低脂肪」だけではなく、酸化した脂肪はは避けなければいけません。

脂肪は空気に触れたり加熱により酸化してしまい、酸化した脂肪は犬にとって毒とも言えます。

しかし、「酸化防止剤」の入っているドックフードは健康によくないので、保存法を考えてみましょう。

・開封後は密閉容器に入れて、直射日光に当たらないようにする。

・できるだけ小分けをして食品保存袋に入れ、空気を抜き冷暗所に保管します。

・フードストッカーを使う。

などと自分が1番やりやすい方法で、酸化を防いでください。

 

*私個人的には冷凍庫用の食品保存袋に、できるだけ小分けをして冷凍庫に入れ使用する分は冷蔵庫に保管しています。

ドライフードの袋がアルミの物があるように、アルミ製の袋を使ったり小分けする食品保存袋のなかにアルミを入れて小分けするのもいいかもしれません。

 

胆泥症で低脂肪といっても、脂肪分を全く与えないわけにはいきません。

「オメガ脂肪酸」「中鎖脂肪酸」は脂肪代謝異常につながりにくく、ヘルシーな脂肪成分です。

 

胆泥症は脂肪とともに、タンパク質にも注意が必要です。

高タンパク質は、肝臓負担になるリスクがあります。

胆泥症でも肝臓数値に問題がなければ、粗タンパク質は25%前後でも大丈夫ですが、肝臓にトラブルがある場合はより少ない方が良いでしょう。

胆泥症は、脂肪の消化を助ける胆汁の異常とともに、栄養代謝にも影響を及ぼします。

栄養の消化・吸収・代謝に負担を与えにくい「高消化性」の食事が望ましいです。

 

・一般の肝臓の数値が悪い場合

肝臓の数値が悪い原因によっての、食事管理が必要です。

一般には肝細胞を再生させるためのタンパク質ですが、消化の際にできたアンモニアを解毒できずに血液中に残ってしまい、高アンモニア血症となりやすいため、低タンパク質を選びます。

しかし、高アンモニア血症となっていない場合は、肝臓再生・修復に必要なタンパク質を摂取する必要があります。

肝臓は脂肪の消化・吸収をサポートするので、脂肪を多く含むフードは肝臓に負担をかけます。

低脂肪食への見直しが必要あもしれません。

 

・重度の場合は下記の物に注意しましょう

・肝細胞再生・アンモニアのもとタンパク質

・腹水の貯留ナトリウム

・肝臓のダメージ

・アンモニアの解毒・肝臓のダメージを軽減亜鉛

・活性酸素によるダメージを軽減抗酸化成分

・アンモニアを軽減発酵性食物繊維

・軽度の肝臓病脂肪

*病状にもよるので、獣医師に相談をしましょう

 

 

3.犬の肝臓病のフード選び

 

 

・ロイヤルカナン消化器サポート(低脂肪)

従来品の消化器サポートの、脂肪分65%カットされている低脂肪タイプです。

肝臓のケアにも最適で胃腸に負担をかけないよう、高消化性に作られています。

 

・ロイヤルカナン肝臓サポート

肝不全の症状に配慮して、高消化性の植物性タンパク質を使用。

銅が肝臓内に蓄積していることを配慮して、銅の含有量を制限しています。

少量でも必要なエネルギーを摂取できるように、高エネルギーに調節されています。


 

・ヒルズ プリスクリプションダイエット(特別療法食)l/d

肝機能が低下することで不足するBCAA(分岐鎖アミノ酸)やL-カルニチンをバランスよく配合されています。

良質なタンパク質を適量使用で、肝臓細胞の再生をサポートします。

*BCAA(分岐鎖アミノ酸)=「ペリン」「ロイシン」「イソロイシン」などもアミノ酸

 

・HAPPY DOG VETヘパティック(肝臓ケア)

タンパク質含有量を調節し、銅・ナトリウムの含有量を制限します。

高消化性で、天然の食物に含まれる成分に着目したレシピです。

 

・Vetsolution肝臓サポート

肝疾患に伴う窒素性老廃物に配慮し、調合されています。

消化性に優れた植物タンパク質を豊富に含み、腸内でのアンモニア生成抑制サポートをし、銅含有量を制限します。

 

4.まとめ

 

 

 

フードには療養食療法食とあります。

療養食は機能性フードで、療法食は獣医師の指導のもとのフードです。

間違わないように、パッケージをしっかり見て購入しましょう。

療法食を食べ始めたら、おやつなどにも気を使わなくてはいけません。

ロイヤルカナン消化器サポート(低脂肪)トリーツなどのトリーツ類が、肝臓に優しいおやつになると思います。

 

肝臓病はいろいろな種類があり、その疾患や進行状況で治療法・食事療法が違います。

必ず獣医師に確認をしてください。

 

 

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