犬が気持ち良いと感じるホームマッサージをしよう

 

 

マッサージは愛犬の心身に良い影響を与え、コミュニケーションツールにもなります。

愛犬の体に触れることで、異変や病気を早期に発見もできます。

 

 

1.犬のマッサージ効果

 

 

マッサージには大きく分けて二種類あり、一つは疾患による運動器の治療や術後のリハビリテーションの身体的なもの、もう一つはコミュニケーションを手段として精神的なものです。

 

筋肉の硬直緩和

治療や術後の際のリハビリテーションにマッサージは役立ちます。

整形外科(骨・関節)手術においては、機能回復を目指すためにマッサージは必須です。

マッサージは、リハビリテーション(機能回復)の準備運動と整理体操(クールダウン)の役割があり、また痛みを軽減して動かせるように手助けをし、筋肉が減ってしまうのを防ぎます。

犬も筋肉が硬直してしまうと、関節の可動域が狭まり動かしずらくなります。

マッサージを行うことで、それらの神経機能改善にも効果的です。

 

血行促進

マッサージをすることで、血液やリンパの流れを良くし、血行促進の効果があります。

血行が良くなることで老廃物を除去し、患部に酸素や栄養を送り込むことで、回復の促進を促してくれます。

老犬などはマッサージすることで、浮腫みの原因になる寝たきりの症状や病気予防・筋肉の維持や健康維持が期待できるでしょう。

 

ホルモン分泌

マッサージを行うことでホルモン分泌(オキシトシンやセロトニンなど)をさせ、このホルモン分泌の多い犬は性格が穏やかになり、ストレス値が低く長生きの元になるといった効果があるといわれます。

犬とのコミュニケーションの一環である撫でるといった行為も、幸せホルモン(オキシトシン)を分泌させる簡単なマッサージの一つです。

 

信頼関係

犬を撫でることで幸せホルモン(オキシトシン)分泌がされるので、マッサージすることで愛犬との信頼関係の向上ができます。

毎日お互いがリラックスした状態で、マッサージすることで信頼が深まり触ってあげるだけで脳に刺激を与えるので、認知症の予防効果も期待できます。

 

 

2.犬の基本的なマッサージ

 

 

愛犬と飼い主さんがリラックスできる空間で、飼い主さんは愛犬の怪我防止のため爪は事前に切っておいてください。

 

軽擦法(撫でる)

手のひら全体で、犬の体を撫でます。

ゆっくりと優しく一定方向に撫であげることで、リラックスをさせ血圧を下げます。

 

ツボマッサージ(東洋医学)

「気」「血」「水」とそれぞれ身体の機能に関係する津液(しんえき)が巡っていて、それらが生命バランスを整えます。

ただ、ツボマッサージは場所がわかりづらいため、家でできる効果的なのが犬の背中側に一直線に沿ってつまむ方法です。

両手5本指を全部使い、皮膚を引っ張りあげます。

皮膚は全体の約20%を占めていて、体のバリア機能を備えているため皮膚の体操になり、体調を整えます。

 

Tタッチ法

手で時計回りに1と1/4の弧を描くことで、犬がリラックスし恐怖や興奮をなだめるのに効果があります。

犬のまぶたにそっと触れる程度から、まぶたの上に非常び軽い圧力を感じる程度にマッサージをします。

 

 

3.犬が喜ぶマッサージ

 

 

お腹のマッサージ

強く押す・触るなどすると内臓を痛めることがあるので、必ず優しく円を描くようにさすります。

内臓機能の蠕動運動を促進するため、シニア犬には衰え始める内臓機能にとても効果があります。

 

頭のマッサージ

頭や顔の周辺は、急に触るとビックリすることがあります。

優しく声をかけながら、優しく触っていきます。

犬はご飯や吠えるなどで顎をよく使います。

また目も疲労で凝ることがあるので、眼球に触れないように目の周りを優しくさすりましょう。

 

耳のマッサージ

耳は音を拾ったり立たせたり伏せたりととても忙しいため、凝ってしまう犬が多いようです。

耳元から回すように動かしてほぐしていきます。

耳が垂れている犬はとくに耳元が凝っていることが多いので、念入りにほぐしてあげましょう。

 

首のマッサージ

犬は飼い主さんを見上げるので、首は凝りやすいのです。

首は指先ですと喉を圧迫することがあるので、両手の手のひらで首を優しく挟むような形で、揺らすように撫でてあげましょう。

 

背中のマッサージ

背骨に沿いながら、お尻から首元に向かって細かい間隔で、背中の皮をつまんでいきます。

犬の体の中で一番凝るのは背中です。

歩いたり走ったり、食事をするなどで背中の筋肉を使います。

なかには凝り過ぎて、皮がつまめない犬もいるほどです。

 

しっぽのマッサージ

しっぽは触られるのが嫌な犬も多いでしょう。

優しく背中のマッサージの延長で、しっぽの付け根から先へと軽く握るようにマッサージをします。

しっぽの短い犬腫まどは、手のひらの中にしっぽを包むようにし、お尻全体を回すようなイメージでほぐします。

 

足・肉球のマッサージ

体を支えている足には負担がかかっています。

血流を流すように、つま先から足の付け根まで流すような形で揉んでいきます。

アキレス腱は敏感なので、特に優しくさすってあげてください。

 

肉球は、犬にとって重要な役割を果たします。

怪我やひび割れなどがないか観察し、大きな肉球は下から上に押し、小さな肉球は優しくつまんで揉みほぐします。

マッサージクリームなどを使い、皮膚の負担がないようにしましょう。

4.まとめ

 

 

 

愛犬の健康維持のため、またシニア犬は寝たきりにならないためや、寝たきりなら床ずれを作らないためにマッサージはとても大切です。

しかし、犬もマッサージが気持ち良いときと嫌なときとあります。

嫌がるときは無理にせず、場所を変える・時間を置くなどしてあげてください。

愛犬のマッサージの開始と終わりに、ご褒美として「おやつ」などをあげて、マッサージは嬉しいことと思ってくれるといいですね。

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