猫が口呼吸をしているのは熱中症なの?

 

 

愛猫の呼吸が速かったり、口呼吸をしていると危険なことがあります。

猫は人間や犬のように、基本的に口呼吸はしません。

では、なぜ口呼吸をしているのでしょうか。

 

 

1.猫の正常な呼吸

 

猫の正常な呼吸は毎分20~40回程度で、寝ているときは15~25回程度と少なくなります。

猫は基本的に口呼吸はしません。

猫は視力が弱いため、嗅覚に頼って生活をしています。

鼻呼吸で匂いを嗅ぎ、情報を確認しているのです。

五感の中では聴覚の重要度が高いのですが、嗅覚もとても大切なのです。

食べ物の匂いを嗅いだり、風の匂いを嗅いだり、ほかの動物の匂いを嗅いで危険から身を守ります。

 

 

2.猫の口呼吸で考えられる病気

 

基本的に口呼吸をしない猫は、口呼吸をしていることは病気の可能性があります。

・熱中症

・喘息、気管支炎

・猫風邪

・肺炎

・膿胸

・肺水腫

・甲状腺の疾患

・横隔膜ヘルニア

・リンパ腫 など

 

代表的な病気では

熱中症

夏場の暑い時期、冬場の暖房のつけ過ぎなどで、猫も熱中症になることがあります。

また過度の緊張、興奮しすぎても熱中症になることがあります。

猫は汗をかかないため、熱を放散させるのが上手ではありません。

毛が少ない耳などを触って熱いと感じたり、ぐったりする・ふらついているなどで苦しそうに呼吸をしていると感じるような場合は、熱中症の可能性があります。

長毛種・短頭種・黒猫など熱を身体に閉じ込めやすい猫は、熱中症になりやすいので温度・湿度の管理とこまめな水分補給に注意をしましょう。

喘息

猫も人間と同じように喘息になります。

猫の喘息の原因となるのは、気管支の炎症です。

気管支の炎症は、酸素の通り道の気管や気管支に炎症が起きている状態で、ほかの病気で咳が続いていたり・アレルギーが原因で発症します。

気管支が炎症して腫れている場合、肺へ空気が取り込みづらくなるので、補助するために舌をだしてハァハァと呼吸をします。

 

 

3猫の熱中症予防

 

猫の適温

猫は人間が少し暑いと感じる27~28℃が適温です。

しかし、気温はあまり高くないけど湿度が多いなどは、ドライ(除湿)にしてエアコンを活用しましょう。

リモコンは、猫が踏んでスイッチを切ってしまわぬように、猫が触れない場所に置くように注意しましょう。

 

猫にも水分

十分な水分補給ができるようにします。

猫がこぼしたりすることもあるので、倒れにくい容器で数か所に設置しておきます。

容器が変わると飲まない猫もいるので、普段から水を数か所に置いておくとよいでしょう。

 

猫のお気に入りの場所

猫がよく過ごしている好きな場所を涼しくします。

エアコンを好まない猫もいるので、いつも行き来ができるようにドアはドアストッパーなどで、閉じないようにして開放しておきます。

バスルームなどは水を浴槽に溜めずにして、ドアをドアストッパーで閉じ込められないようにしておきましょう。

 

猫のブラッシング

日ごろからブラッシングをして冬毛を取り除き、通気性をよくして熱を逃がしやすくしておきましょう。

4.猫の熱中症の症状

 

猫は口呼吸はしないので、口を開けてハァハァと呼吸している場合は熱中症を疑います。

 

軽度

・口を開けてハァハァ呼吸をする

・よだれを垂らす

・落ち着きがない

・目や口の粘膜が赤くなる

・食欲がない

・だるそうにしている

・心拍数の増加

 

中度

・吐き気、嘔吐

・下痢

・震え

・きちんと歩けない

・フラフラする

・脱力している

・体温が40℃に上昇している

*猫の体温は38℃台です。

39℃以上あれば、獣医師に診てもらいましょう。

 

重度

・体温41℃

・意識混濁(中枢神経障害)

・循環不全による臓器障害

*重度になると死亡率は36~46%になるといわれます。

 

 

5.猫の熱中症の対応処置

 

猫の熱中症が軽度の場合は、すぐに応急処置をします。

 

保冷材などで冷やす

カーゼやタオルに保冷剤を包み、太い血管のあるなどを十分に冷やします。

保冷剤を直接あてると凍傷になることがあるので、必ず布に包んでください。

 

濡れたタオル

濡れたタオルで体を包んで冷やします。

タオルは体温で温まるので、タオルを交換しながら繰り返し行います。

水に濡れるのを嫌がらない猫でしたら、直接水をかけるのもよいでしょう。

 

風を送る

エアコンを付けながら、猫の体に直接風があたらないように、扇風機やうちわなどで風を送りましょう。

 

水を飲ませる

少しずつ水を飲ませます。

意識が怪しかったり、自分で水を飲めないと誤嚥を起こす可能性があるので、できる限り早くに動物病院に連れていきましょう。

 

*あまり冷やし過ぎるのも危険です。

 体温は徐々に低下するので、38℃で手当てをやめてもその後体温は低下していきます。

 39℃以下になる前に手当てを中止し、猫の体が冷たいと感じたら必ず動物病院に連れていきましょう。

 

 

6.まとめ

 

 

猫は口呼吸をしないので、ほかに病気にかかっていないようでしたら口呼吸をしている場合は熱中症を疑ってみましょう。

口呼吸=体を冷やすと頭に入れて、愛猫が快適に夏を過ごせるようにしてあげたいですね。

 

犬猫の1日の必要な水分量

 

犬の熱中症

も参考にしてください。

 

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