ワセリンは犬や猫に使えるの?どう使えば良いのでしょうか

冬になると、ワセリンを使っている方も多いと思います。

人にはいろいろと使える便利なワセリンですが、愛犬愛猫にもワセリンは使えるのでしょうか?

1.ワセリンとは

ワセリンとは、原油を精製して作られた保湿剤です。

原油と聞くと「え!」と思う方もいると思いますが、もともと石油は地球に生えていた植物が地層に蓄積した物質(原油)を、不純物を取り除き生成したものが石油製品です。

石油はもともと植物なのです。

その原油を精製して作られるのがワセリンですが、ワセリンは防腐剤などを使用していないので、低刺激性で赤ちゃんからお年寄り、犬や猫にも良い保湿剤です。

2.ワセリンの種類

医療品としても売られているワセリンなので、薬局などでいろいろな種類のワセリンを目にすると思います。

ワセリンは、どのように分けられているのでしょうか?

・白色ワセリン(第3類医療品)

 不純物の含有量が少ないです。

 白色ワセリンと表記されているものも多いのですが、日本薬局方と表記されているものが、精製度が高いようです。

・プロペト(第3類医療品)

 より高度に不純物を取り除いた、高純度・高品質のワセリンです。

 医療用レベルなので、赤ちゃんの肌や炎症している肌などに使用できます。

・サンホワイト

 プロペトよりさらに純度の高いワセリンです。

 日本ではこのワセリンが最も高品質で、ほかのワセリンが合わないときは、サンホワイトがお勧めです。

・ヴァセリン(化粧品)

 アメリカから輸入される、ユニリーバ社の商品名がヴァセリンです。

 一般的にワセリンは白色ワセリンを指しますが、ヴァセリンの中身は黄色っぽくて「黄色ワセリン」と呼ばれ、ワセリンの中で最も不純物の含有が一番多いのです。

ヴァセリンは化粧品販売で、塗るとべたつきがあります。

3.ワセリンのお勧めポイント

・低刺激

 ワセリンは、肌に刺激のあるミネラル成分を取り除いてあり、刺激が少ないといわれています。

 精製度が高いものは、不純物がすくないため、犬猫にも安心です。

 酸化しにくく、防腐剤が入っていなく無添加製品が良いです。

・安全

 ワセリンは、安全性が高く医療現場でも使用されます。

 副作用が起こることもほとんどなく、口に入ってしまっても体に吸収されにくく、問題はないとされています。

・匂いがない

 ワセリンは匂いがないため、匂いに敏感な犬にも犬が気にして舐めてしまうことも少なくなります。

・値段が安い

 ワセリンは酸化しづらく少量でとても伸びるため、衛生的に使用すれば使用期間まで安心して使えます。

・用途が広い

 人間にも犬にも使え、幅広く使用できます。

4.ワセリンの用途(犬猫編)

・肉球の乾燥

 肉球は、外部からの刺激を受け乾燥しやすのです。

 ワセリンは保湿効果が高いので、愛犬愛猫の肉球の乾燥防止に役立ちます。

・シニア犬の乾燥

 シニア犬は肉球のほかに、皮膚や鼻などと乾燥しやすくなります。

 家で出来る、簡単なケアとして使えます。

・散歩のあと

 肉球は表面が硬く血管が少ないので、病気になると治りにくいのです。

 散歩したあとは、ワセリンでしっかりケアをしてあげましょう。

・室内での滑り止め

 肉球は乾燥すると硬くなり、角質化すると滑りやすくなります。

 室内で滑る場合は、保湿効果のあるワセリンで保湿すると、滑りにくくなります。

・アウトドア

 外で怪我をしてしまったときの、傷の保護にワセリンは使用できます。

 人にも犬にも、ワセリンが一つあると便利です。

・便秘・毛玉予防

 ワセリン少量を口に入れて舐めさせておくと、ワセリンは体に吸収されずに油分が便や毛玉を包んでくれて、スムーズに出してくれます。

猫の毛玉については、猫のグルーミングを参考にしてください。

*ワセリンは、人差し指ですくったくらいの量で、大量に与えて下痢を起こさないようにしましょう。

5.ワセリンの用途(人間編)

ワセリンの基本的な使用は、肌荒れのひどい時に使用します。

顔から全身に使え、唇の皮がむけてしまったときなどにも使えて便利です。

リップクリームにも配合されている成分なので、保湿力に優れていて保護力もあります。

・肌にトラブルのある時にメイクの下地

 市販のメイクの下地は、界面活性剤や保存料が入っているため、不純物が入っていなく保護力のあるワセリンは、メイクの下地として使用できます。

・革製品のお手入れ

 乾いた布に少量のワセリンを付けて拭くと、ツヤツヤになり埃を防いで光沢感があり、防水効果もあります。

・靴擦れ防止

 靴擦れを起こしそうな靴の場所にワセリンを塗ると、ワセリンが摩擦を軽減してくれて、靴擦れを防止してくれます。

・リップパック

 唇の乾燥を感じたら、唇を覆うようにたっぷりとワセリンを塗り込み、ラップをかぶせて10分程度置くと、潤いたっぷりの唇になります。

・枝毛予防

 シャンプーの後に、ほんの少量のワセリンを毛先に塗り込むと、摩擦による枝毛の予防ができます。

・練り香水

 ワセリンを保存容器に入れ、エッセンシャルオイルや香水を数滴加えて混ぜます。

 ハンドクリームとして使うのもよいでしょう。

*ワセリンは抗炎症作用はありませんので、ワセリン以外での治療が必要な場合もあります。

6.まとめ

ワセリンは、いろいろなところで役に立ちます。

私も介護をしている時に、看護師さんに言われ唇に塗ってあげたり、体がカサカサしているので体全身に塗ったりしていました。

また、転んで傷を負ったときなど、傷口は乾燥すると痛いので(細胞が乾いて痛めつけられる)、ワセリンで保湿してパワーパットで保護をすると痛みはほとんど感じませんでした。

愛犬の肉球マッサージも、肉球マッサージ用のクリームが手元にないときでも、ワセリンでマッサージができてしまうので、小さな容器に移して持っているととても便利です。

愛猫が便秘で悩んでいた時も、獣医師に「ワセリンを舐めさせると出やすくなるよ」と言われ、愛猫の口に入れ舐めさせると便がスムーズになりました。

人間にも愛犬愛猫にも便利なワセリンなので試してみてはいかがでしょうか。

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