猫の肉球を触ると気持ちいいプニプニの役割はなに?
猫の肉球を触るとプニプニにしていて、とても触り心地がいいですね。
ずーと触っていたいと思わせる肉球の役割は、どういった役割があるのでしょうか。
1.猫の肉球の名前
日本では肉球と言いますが、正式名は「蹠球」(しょきゅう)といい、英語では「PAD」と呼ばれます。
肉球は、各部で細かく名前がわかれています。
前脚
・掌球(しょうきゅう)
大きな肉球で前脚の中心にある
・指球(しきゅう)
掌球の外側についている4つの肉球
・手根球(しこんきゅう)
前脚だけにある肉球で、掌球上部の少し離れたところにある
・狼爪(ろうそう)
人間でいうと親指に値する部位で、前脚だけにある
後ろ足
・足底球(そくていきゅう)
後ろ足の中心の大きな肉球
・趾球(しきゅう)
足底球の外側にある円形の4つの肉球
*前脚には指が5本、後ろ足には指が4本です
肉球は、基本的には人間の皮膚と同じで、表面はケラチンを含んだ表皮で覆われています。
表皮の下には真皮があり、コラーゲンが大部分を占めており、その間はゼリー状のヒアルロン酸などで満たされ、肉球に弾力を与えます。
真皮の下は大部分が脂肪であり、クッションの役割をします。
猫の肉球のプニプニは、この脂肪の感触なのです。
2.猫の肉球の役割
このプニプニの肉球は、猫にとってどのような役割をしているのでしょうか?
・足音を消す
猫は人間と違い、歩いた時に足音をたてません。
肉球は、消音器の役割を果たし音を消します。
これは、狩りをするのに気配を消して、獲物に気づかれないためです。
・クッション効果
猫の肉球は、クッションでもあります。
猫は高所から飛び降りることも多く、飛び降りても怪我をしないように着地の時に衝撃を吸収し、身体へのダメ ージを軽減してくれます。
・滑り止め
猫は、ツルツルしている床であっても転ばないで歩けます。
猫の肉球は弾力性に優れていて、地面にしっかり密着しバランスを取る役割をしています。
・体温調節
身体中を毛で覆われている猫は、毛の生えていない肉球だけに汗腺があります。
人間には多くの汗腺がありますが、猫は肉球だけしか汗腺がないため、肉球だけで汗をかき体温調節をおこないます。
・便利な道具
猫は肉球を舐めて湿らせ、ブラシ代わりにグルーミングをします。
また、肉球を使って物をつかんだり、しがみついたりします。
これは猫だけではなく、ネコ科の動物の特徴です。
3.猫の肉球の種類
猫の肉球というとピンク色を思い浮かべますが、肉球の色はバリエーションも多いのです。
・乳白
乳白といっても、薄い桜色のようなピンクです。
これは白い毛の色やブルーの目の色と同じように、メラニン色素が少ないことで作られます。
・ピンク
濃いピンクで一番多くみられます。
ピンク色の肉球は、白猫・白黒猫・茶トラ・茶トラ白・キジトラ・キジトタ白・ミケなどにみられます。
・あずき(グレー)
グレーがかったピンク色で、個体差で完全にグレーにみえることもあります。
グレー・シルバーなどの、暗い色の毛の猫にみられます。
・黒
黒から少し茶色がかったチョコレート色の、一番濃い色の肉球です。
黒い肉球は、メラニン色素の沈着が多いということで、黒猫・黒白・キジトラ・サバトラなどの濃い色の毛を持つ猫にみられます。
・ぶち(まだら)
ピンクとあずき、ピンクと黒などの2つの色が組み合わさった肉球で、ぶち・まだらと呼ばれます。
ぶちは複数の毛色を持つ猫に多く、白黒・黒白・茶トラ白・キジトラ白・サバトラ白・ミケ・サビにみられます。
*猫の肉球と同じように、猫は目もいろいろな色があります。猫の目の色を参考にしてください。
4.まとめ
猫の肉球は、さまざまな役割を持つ大切でデリケートな部位です。
肉球で、病気のサインがわかることもあります。熱くなれば発熱、色が薄くなれば貧血が疑われます。
肉球を触らせてくれればクリームを使い、乾燥を防ぐマッサージをする、長毛猫は肉球のまわりの伸びている毛をカットしてあげると、フローリングなどの滑りやすい床を歩きやすくしてあげられます。