よく酢は健康に良いと言われますが、どのように良い効果があるのでしょうか?
体が柔らかくなるというのは、医学的には間違いらしいですね。
お酢にもいろいろな種類があるので、代表的なお酢で違いをみてみましょう。
1.酢の種類
1-1.醸造酢(穀物酢)
「原料」米・小麦・とうもろこし等・果実・はちみつ・アルコールなどをブレンドしたもの。
ブレンドしたものを酢酸発酵させ、製造したもの。
「特徴」一般的に「お酢」は穀物酢を示すことが多い。
「味・香」香りはあまりなく、味もサラリとしている。
1-2.米酢
「原料」穀物酢のうち米の使用量が1ℓにつき40g以上のもの。
米酢には白米と玄米がありますが、「米酢」は一般的には白米で作ったもの。
「特徴」クエン酸が豊富に入っている。
クエン酸は疲労回復に効果があります。
「味・香」香りが強く、味はまろやか。
1-3.玄米酢(黒酢)
「原料」玄米
「特徴」アミノ酸が豊富
発酵および熟成によって、褐色または黒褐色に着色したもの
黒酢のアミノ酸は消化の必要なく直接エネルギーとなり、疲労回復効果がかなり期待できます。
「味・香」香りが強く、味はなめらか。
1-4.ワインビネガー
「原料」ブドウ
「特徴」通常のお酢としての効果、そしてワイン成分であるポリフェノールを豊富に含んでいる。
ポリフェノールは抗酸化作用があり、美肌・老化防止の効果が期待できます。
「味・香」酸味が強い。
1-5.バルサミコ酢
「原料」ブドウ(3~7年熟成させる)
「特徴」ドレッシングやマリネ以外、火を通して酸味を飛ばすことで、深み・甘みが強調され香りが高くなる。
「味・香」味に深み・甘みがある。
1-6.リンゴ酢
「原料」リンゴ
「特徴」カリウムが豊富。
カリウムは身体の余分な塩分を排出する効果があるため、むくみ・高血圧などに効果が期待できます。
「味・香」酸味がひかえめで、さわやかな味。
1-7.合成酢
「原料」永酢酸または酢酸の希釈液に砂糖・酸味料・調味料・食塩などを加えたものやこれに醸造酢を加えたもの。
*希釈液とは、物質などの原料を一定の水で薄めた液体のこと。
*調味酢は食酢の分類には含まれない。
●農林水産省で定めた「食酢品質表示基準」では、大きく分けて「醸造酢」と「合成酢」と分類されています。
「醸造酢」は酢酸菌という微生物の働きを利用し、原料を発酵させて造られている。
「合成酢」は酢酸を水で薄めて人工甘味料・酸味料・化学調味料などの添加物を加えたもの。
*一般家庭で使われているのが醸造酢で、合成酢の生産量はかなり減っています。
2.お酢の効果
2-1.お酢の効果の基本
お酢は種類が違っていても、期待できる効果はアミノ酸・クエン酸の働きで基本的には同じです。
・疲労回復効果
・腎臓結石予防効果
・肩こり改善効果
・高血圧抑制効果
・便秘改善効果
・内臓脂肪を減らす効果
・食欲増進効果
・血中脂質低下効果
・ダイエットの効果
2-2.料理に使う効果
・「防腐・抗菌」効果
酢酸には、防腐・抗菌効果があるので、食材を傷みにくくしてくれます。
・「脂っぽい料理をさっぱりと仕上げる」効果
油を多く使う炒め物・揚げ物にお酢を加えると、脂っこさが和らぎさっぱり仕上がります。
・「臭みを取る」効果
トリメチルアミン成分が魚の臭みの元ですが、お酢はこの成分に作用して魚の臭みも元から消してくれます。
魚の下処理や、煮魚に使用します。
・「肉や魚を柔らかくする」効果
お酢にはタンパク質を分解する働きがあり、お肉を柔らかくします。
また、カルシウムを溶かす働きもあるので、お魚の骨も柔らかくなります。
・「色を鮮やかにする」効果
レンコンなどアクの強い野菜をお酢を入れた水に浸すと白く仕上がります。
みようがなどを酢漬けにすると、アントシアニンという色素がお酢の作用で鮮やかになります。
3.まとめ
食欲がなかったり、夏バテの時に冷麺に酢をかけたりすると、あっさり食べられたりします。
毎日スプーン1杯のお酢を摂取するだけで、血糖値や血中コレステロール値が低下する作用があるともいわれます。
ちょっとした食べものにお酢を少しかけ、日常の健康が保てたら嬉しいですね。