特に気になる、春から夏にかけての紫外線。
帽子や日傘・長袖を着てさらに日焼け止めをつけたりしますが、日焼け止めにもいろいろな種類があります。
今使っているあなたの日焼け止めは、あなたのお肌に合った日焼け止めでしょうか。
1.肌の色
人間の肌の色は日焼けしていないときで、「非常に明るい肌色」・・・「黒色」までの6段階に分けることができます。
メラニンの紫外線ブロックが働いても、やはり「非常に明るい肌色」がもっともダメージを受け、「黒色」の肌色がダメージが低くなります。
6段階の肌の色の中で日本人に多い肌色は、2段階(明るい肌色)と3段階(中程度の肌色)なので、欧米人に多い「非常に明るい肌色」に比べると、紫外線ダメージのリスクは低いものの、紫外線によるシミなどの色素沈着のトラブルが起こりやすくなります。
2.紫外線と日焼け止めの「SPF」と「PA」の違い
日焼け止めを買うときによく目にする「SPE」と「PA」の違いを理解しましょう。
太陽光線には、UVA・UVB・UVCの3つの種類があります。
そのうちのUVCは地上に届くことはありませんが、UVAとUVBは地上に届きます。
①UVA「PA」
UVAは、生活紫外線と呼ばれる紫外線です。
太陽から届く紫外線の約9割が、このUVAの生活紫外線です。
このUVAは曇っていても、家の中でも、窓ガラス越しに侵入してしまいます。
UVAは活性酸素を増やし、線維芽細胞の細胞壁やDNAにダメージを与え、コラーゲン・エラスチン・ヒアルロン酸・プロテオグリカンを劣化させて肌のハリや弾力を奪います。
たるみ・シワ・ほうれい線・たるみ毛穴・ゴルゴライン・マリオネットラインなどの原因になりえます。
*メラニン色素を酸化させてしまいます。
屋外での軽いスポーツや生活紫外線には、SPF30・PA+++程度で十分紫外線から肌を守ることができます。
②UVB 「SPF」
UVBは、レジャー紫外線と呼ばれる紫外線です。
この紫外線は、短期的ダメージを与える大きなエネルギーが特徴です。
全体の紫外線では、UVBは1割程度ですが、UVBは日焼けの炎症や数日後に肌が黒くなる原因です。
老人性色素班(紫外線による加齢シミ)・炎症性色素沈着(皮膚の炎症や外傷のあとのシミ)・ソバカスの原因になり、表皮細胞やDNAに大きなダメージを与えます。
*紫外線により免疫低下をもたらし、皮膚がん・感染症の原因にもなります。
炎天下でのレジャーやマリンスポーツなど、長時間紫外線にさらされるときは、SPF50・PA++++を使用し、こまめに塗り直しましょう。
3.日焼け止めの成分
市販の日焼け止めは、2種類の成分に分けられます。
①紫外線吸収剤
紫外線吸収剤は、皮膚の表面で紫外線を吸収して化学反応で熱エネルギーに変え放出します。
紫外線の防御力は優れていますが、化学反応による熱エネルギーを放出するため、変化した物質が肌に刺激となり、アレルギー反応も出やすくなります。
紫外線吸収剤のおもな種類
・t-ブチルメトキシジベンゾイルメタン
・メトキシケ化酸エチルヘキシル
・オキンベルゾン
②紫外線錯乱剤
粒子が光に反射する働きがあり、紫外線が肌に当たるのを防ぎます。
化学変化がないため、お肌への刺激にはなりにくいです。
紫外線錯乱剤のおもな種類
・二酸化チタン
・酸化亜鉛
*一般的に、ノンケミカル・無添加・オーガニック・天然素材と明記されているものは、紫外線錯乱剤が使用されています。
4.簡単な日焼け止めの作り方(生活紫外線用)
SPE20程度の材料
・オリーブオイル 1/2カップ
・ココナッツオイル 1/4カップ
・蜜ろう 1/4カップ
・酸化亜鉛 大さじ2(大さじ1でSPE10くらい)
・お気に入りの美容液 数滴
作り方
① ボールにオイル類と蜜ろう、香り付けで美容液を入れ、湯せんで温め混ぜ合わせます。
② ①に酸化亜鉛を加えます(*酸化亜鉛は吸い込まないようにマスクをつけましょう)
③ 混ぜた材料が、粘り気はあるが濃すぎない状態になったら、湯せんから降ろし数分そのままにする。
④ 容器に移し替え、丸1日置き完成です。
*材料の蜜ろうは、水をはじく性質があるので、水につける程度では落ちません。
日焼け止めは小まめに塗ることをお勧めします。
5.まとめ
SPE50などを普段から使っていませんか?
紫外線は、いろいろと後から悩む原因になってしまいます。
日焼け止めはつけているけど、間違った日焼け止めを使っていると、これもまたお肌のタラブルになる可能性があります。
生活紫外線とレジャー紫外線の日焼け止めを使い分け、あなたのお肌を守りましょう。