健康診断の血液検査で、TGと記されている中性脂肪の数値が高いと、指摘されたことはありませんか。
中性脂肪が数値が高いようだったら、生活習慣を見直す必要があります。
1.中性脂肪とは
中性脂肪とは、血液中の脂肪のことで「トリグリセライド」とも呼びます。
脂肪といっても、中性脂肪のほかにも体脂肪・内臓脂肪・皮下脂肪などがあり、中性脂肪と混同している方もいると思います。
・体脂肪
脂肪の総称
・内臓脂肪
内臓のまわりに蓄積する脂肪で、溜まりやすく落ちやすい
男性や閉経後の女性につきやすい
・皮下脂肪
皮膚の下に蓄積する脂肪
外界との温度差から体を守り、ぶつかったときの衝撃を吸収する
なかなか貯まりづらく、一旦貯まると減らしづらい
・中性脂肪
血液中の脂肪
エネルギーとして、すぐに使える
中性脂肪は、食事中の脂肪が腸で吸収されて血液中に取り入れられた「外因性トリグリセライド」と、一度肝臓に取り込まれた脂肪を血液中に再び分泌された「内因性トリグリセライド」の二通りがあります。
血液中には中性脂肪のほかに、「コレステロール」「リン脂質」「遊離脂肪酸」の脂肪が存在します。
この血液中の脂肪の中で、「中性脂肪」「コレステロール」は数値が高いと動脈硬化を起こしやすくなるので注意が必要です。
しかし、体内の中性脂肪をゼロにした方がいいのかというと、そうではありません。
なぜならば中性脂肪には「体内にエネルギーを貯蔵する」という大切な役割があるからです。
生命を維持するためのエネルギーとしてブドウ糖が利用されますが、ブドウ糖の不足を補うために中性脂肪は利用されます。
ただ、エネルギーとして使われなかった中性脂肪は、肝臓・皮下・血中に蓄えられ多くは皮下脂肪となります。
中性脂肪は、多くても少なすぎてもよくないということです。
2.中性脂肪が増える原因
食事に含まれる糖質や脂質はエネルギー源として使いきれない場合、中性脂肪として体内に蓄えられます。
体内で余ったタンパク質は糖質に変えられ、中性脂肪として蓄えられます。
タンパク質・糖質・エネルギーの代謝を行うのは肝臓で、肝臓はさらに脂肪の分解に必要な胆汁を作り、アルコールなどの有害な物質を解毒します。
中性脂肪の増加の原因は、「食べ過ぎ」「飲み過ぎ」「運動不足」です。
食べ過ぎは肝臓で作られる中性脂肪を増加させ、運動不足が蓄積を促します。
飲み過ぎは、毎日アルコールを飲み過ぎていると解毒が優先され、分解が追い付かなくなった脂肪が肝臓にたまり脂肪肝となります。
血液中の中性脂肪が多い状態が続いていると、動脈硬化のリスクのほかに「脂質異常症」「糖尿病」「ネフローゼ症候群」「膵炎」「甲状腺機能低下症」などを発症する可能性があります。
3.中性脂肪を減らすのに効果的・やってはいけないこと
中性脂肪を増やしやすい食べ物を控えめにします
・乳脂肪の多いもの
バター・クリームなど
・脂質の多いもの
牛肉・豚肉など
・糖質の多いもの
果物・はちみつ・ケーキ・ジュースなど
*脂の多い肉などは、湯通しして余分な脂を落としたり電子レンジや蒸すなどして、油をあまり使わない・または少量の油で焼いたり炒めたりできるフッ素加工のフライパンを使いましょう。
中性脂肪を減らすためにやってはいけないこと
・極端な「糖質制限」「糖質オフ」
人間の活動エネルギー源となる糖質なので、極端に糖質が不足すると意識障害が起きることもあります。
「食べ過ぎに注意」が大切です。
・油や脂質を完全に摂らない
油がギトギトしておる揚げ物・トランス脂肪酸を含むマーガリン・砂糖、乳脂肪を多く含むケーキなど、日常的に食べていると中性脂肪は増えるので、たまに食べるくらいにしましょう。
魚の油に入っているDHA(ドコサヘキサエン酸)やEPA(エイコサペンタエン酸)は血液をサラサラにする効果が期待できます。
完全に油や脂肪を摂らないのではなく、「良質の油を摂る」ということが大切です。
コレステロールに気をつける
悪玉コレステロール(LDLコレステロール)が体内で増えると、血液はドロドロになり脳梗塞などを起こしやすくなります。
しかし、コレステロールは人間が健康を維持するのに必要な栄養素でもあります。
コレステロールは、リン脂質とともに細胞膜の材料になり、新しい細胞を作るのにコレステロールは欠かせません。
また、さまざまなホルモンの材料にもなるので、適度なバランスの良い食事が大切です。
4.まとめ
中性脂肪を減らすには、「脂質・糖質は控えめ」コレステロール調節に「食物繊維を積極的に摂る」「適度な運動をする」などを心掛けましょう。
また、中性脂肪を減らすのに効果的な飲み物は、「烏龍茶」「紅茶」「緑茶」「杜仲茶」「ギャバ茶」などを飲むのも良いでしょう。
特に杜仲茶・ギャバ茶などを飲むのも良いでしょう。
中性脂肪は体に必要なエネルギー源なので、健康診断などで「中性脂肪が高い」と指摘された場合は、食事内容を見直してみましょう。
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参考にしてください。