身体にいいオイルはどのオイル?オイル5選

人間が生きていくために欠かせない「3大栄養素」は、炭水化物・タンパク質・油(脂肪)です。

油はカロリーがこの3つの中で、1gあたり約9kcalと最も高いため、油のとり過ぎに注意している人も多いかもしれません。

油のとり過ぎは肥満などの原因になりますが、一方で人間のエネルギー源として欠かすことはできません。

人間の脳の60%は脂肪でできていると言われています。

細胞膜やホルモン・胆汁を作る材料になり、皮膚に潤いを与えるのも油の役割です。

油は人間が生きていくためには必要不可欠で、重要な働きをしている栄養素なのです。

健康にいいオイル

人が食事を通して摂取する脂質のほとんどは「油脂」です。

常温で液体のものを「油」・固体のものを「脂」と呼びます。

植物性油脂の多くは「油」・動物性油脂の多くは「脂」です。

油脂は「グリセリン」と「脂肪酸」が結合して成り立っており、脂肪酸は2つの種類に分かれ、「脂」に含まれるのが「飽和脂肪酸」「油」に含まれるのが「不飽和脂肪酸」です。

1.サチャインチオイル(別名 インカインチオイル・グリーンナッツオイル)

日本では「インカインチオイル」とも呼ばれていますが、サチャインチ(グリーンナッツ)という植物を原料とするオイルです。

サンチャインチはペルーのアマゾン流域を原産地とする、栄養豊富で星形の特徴的な形をした実をつける植物です。

このサチャインチから作ったサチャインチオイルはオメガ3とオメガ6が豊富に含まれています。

サチャインチオイルにはαリノレン酸が50%も含まれている

αリノレン酸とは、オメガ3系脂肪酸で体内に入るとエイコサペンタエン酸(EPA)・ドコサヘキサエン酸(DHA)に変化します。

善玉コレステロールを増やし、血液をサラサラにして血栓ができるのを防ぎ、アレルギー症状の緩和に役立ちます。

サチャインチオイルにはビタミンE(抗酸化作用)が豊富に含まれています。

活性酸素を取り除いて、細胞が酸化するのを防ぐため、体全体の老化を防ぎます。

美肌効果も期待できるオイルで

・肌荒れ

・シミやシワ予防・改善

皮膚の弱い犬の健康油としても人気が高いです

加熱しても栄養成分の大部分が崩れないため、加熱料理に使えます。

1日の摂取量は小さじ1~大さじ1まで

2.マカダニアナッツオイル

成分の75%が油分だというマカダニアナッツ、それを丸ごとしぼった植物油がマカダニアナッツオイルです。

悪玉コレステロールを減らす、オレイン酸などの不飽和脂肪酸を多く含み、酸化しにくいという特徴があるためヘルシーな油と知られています。

とり過ぎると心臓病のリスクを高めるといわれている、トランス脂肪酸が一切含まれていないのがメリットです。

*トランス脂肪酸とは、不飽和脂肪酸に水素を添加することで安定化させ、酸化しにくくしたり・賞味期限を長くしたりと不自然な油のこと。

マカダニアナッツオイルには、オレイン酸55%・パルミトオレイン酸22%・パルミチン酸8%くらいはいっています。

パルミトオレイン酸(POA)というオメガ9系の成分が含まれていることで、皮膚の再生を助ける効果、肌の老化を助ける効果が期待できます。

肌・髪の若返り効果・アンチエイジング効果が高く、美容効果で人気のあるオイルです。

パルミトオレイン酸やオレイン酸など人間の皮膚に近い成分を含んでいるので、肌への浸透力がよいので乾燥肌の改善・保湿力アップ効果が期待できます。

肌だけではなく髪にも有効で、抜け毛・傷んだ髪のダメージを修復する効果があります。

悪玉コレステロールをさげる効果があります。

そのほかに

・肝臓脂質の代謝を促進

・脳の血管に届き、脳卒中などの予防などの効果にも期待できます。

調理油として使え、1日の摂取量は大さじ1杯

3.えごま油

えごま油の原料はシソ科の一年草「えごま」の種子をしぼった油です。

シソにそっくりなことから、日本では「しそ油」と呼ばれることもあります。

えごま油はオメガ3脂肪酸が約60%と豊富に含まれています。

オメガ3脂肪酸・αリノレン酸は「必須脂肪酸」と呼ばれ、食物からしかとれない重要な栄養素といわれています。

このαリノレン酸は体に入ると、エイコサペンタエン酸(EPA)、ドコサヘキサエン酸(DHA)に変化します。

スーパーなどでもみかける、えごま油の中にあるルテオリン成分は、抗肥満効果があるのでダイエット効果で人気を集めています。

αリノレン酸の働きには、腸管の炎症を抑える・腸の動きを活発にする効果があるので、便秘の改善効果があります。

えごま油は血流がよくなり、血液サラサラ効果があります。

クレンジングオイルにすると毛穴の汚れがきれいになると言われています。

不足しやすい必須脂肪酸・αリノレン酸が豊富に含まれているので、アトピー性皮膚炎・花粉症などのアレルぎー症状の改善効果があります。 

ただし、過剰摂取するとアレルギーを悪化させる恐れのあるリノールさんが含まれています。

アトピー性皮膚炎の改善には、オメガ3(αリノレン酸)とオメガ6(リノール酸)の比率が1:4の比率です。

食べ物からもリノール酸は摂取できるので取りすぎないように気を付けましょう。

えごま油は、熱・光・酸素などに影響を受けて酸化しやすいので、冷暗所で保管・加熱をしない・開封後は早めに食べきることに注意が必要です。

酸化した油は「過酸化脂質」に変化をし、消化器で大部分の毒性は弱くなりますが、体内に吸収されると動脈硬化や認知症の原因につながる可能性があります。

4.亜麻仁油

亜麻仁オイルを選ぶときに「リグナン」という成分が含まれているものを選ぶと、ポリフェノールの一種であるリグナンは腸内細菌によって分解され、女性ホルモン(エストロゲン)を整える働きをしてくれるとされています。

エストロゲンの血中濃度が高い場合は、それを抑える働きがあり、低い場合はその働きをサポートしてくれる作用があるとされています。

肌や髪に潤いを与え、更年期障害の緩和などが期待されます。

成分は えごま油と似ています

えごま油と同様の効果に加え、アマンリグナン成分が含まれているので、女性ホルモンを整える効果があります。

更年期障害の予防・改善、生理痛・不妊症の改善、抗ガン作用があるため、乳がん・卵巣がん・前立腺肥大・前立腺がんにも効果が期待できます。

αリノレン酸がはいっている。

いろいろな効果が期待できるアマンリグナンですが、副作用も注意しなくてはいけません。

出血性疾患のある人や手術を控えている人は、血流改善が逆に出血量を増やしてしまう恐れがあるので注意が必要です。

女性の場合は、妊娠中・授乳中も注意が必要です。

1日の摂取量は小さじ1杯

5.オリーブオイル

オリーブの果実そのものをしぼり、油分を分離させて作らせたものフルーティーで香り高いことが特徴です。

オリーブオイルはオメガ9脂肪酸で酸化しにくい油といわれます。

体内でもオメガ9を作ることができますが、それだけでは不足することもあるので食事による摂取が推奨されています。

主成分はオメガ9脂肪酸ですが、体の中では生成できない必須脂肪酸であるオメガ3・オメガ6脂肪酸のリノール酸やリノレン酸も含まれています。

オレイン酸効果で腸の中で善玉菌を増やし、悪玉だけをとりのぞき便秘解消効果があります。

朝は腸が1日の中で最も動いているときなので、便秘解消には朝食時に、大さじ1杯の摂取がよいでしょう。 

②中性脂肪をつきにくくしてくれる効果があり、オレイン酸は脳の満腹中枢を刺激して満腹感を引き起こすのでダイエット効果があります。

③高血圧・動脈硬化・心筋梗塞を防ぐ効果もあります。

善玉コレステロールを減らせずに、悪玉コレステロールだけを減らす効果があります。

④オレイン酸は胃酸に分泌を調節する機能があり、胃炎・胃潰瘍の防止効果があり、

カリウムなどミネラルの吸収を高め、骨粗しょう症の予防の効果があります。

⑤オリーブオイルは活性酸素を抑えるビタミンEとビタミンC作用で、抜け毛・白髪の予防に効果があります。

⑥オリーブオイルは他の油と比較して、抗酸化作用が高く保湿はもちろんのこと、硬くなった肌を柔らかくしてくれる効果があります。

抗酸化作用は老化対策にもなります。

⑦1日の摂取量は大さじ1~2杯です。

まとめ

脂質は、人間が生きていくための重要な栄養素です。

そして大事なことは、不飽和脂肪酸(オメガ3・オメガ6・オメガ9)の摂取バランスです。

毎日の食生活に、体によい油を取り入れることで、多くの人が健康を実感しています。

しかし、体によい油といっても油なので、使い過ぎには注意が必要です。

また、アレルギーのある方は、十分に注意をしてください。

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